「ダンボールを運ぶ部屋を引越し業者のスタッフの人に次々聞かれて、テンパって大変だった…。二度とあんな経験したくない。」と、引越し先(新居・卸地)で散々な思いをしたこと、ありませんか?
こんにちは。引越し作業のなかで、ダンボールを引越し先(新居・卸地)の建物に運ぶ作業が一番好きだった、元引越し業者スタッフの管理人です。
引越し先(新居・卸地)では、引越し業者のスタッフが家具を運び込み、部屋での設置が完了すると、いったん休憩に入ります。
その後、ダンボールなどの小型の荷物を建物に運び込みます。
ダンボールなどの小型の荷物は、部屋に運び込む最後の荷物です。
引越しの作業としても、そろそろ終わりが見えてくる時間帯です。
小型の荷物の搬入作業では、事故などの大きな問題は、ほとんど発生しません。
ですが、お客さまの指示によっては、大幅に時間がかかることがあります。これは、お客様の対処によって、本当に大きな差が出ます。
ですから、早く引っ越しを終わらせるには、事前にしっかりと準備する必要があります。また、引越し業者のスタッフに適切な指示を与えることが重要となります。
引越し先のダンボール搬入作業は「わんこそば」
「すべての」荷物の置き場所を答えないといけない
ダンボールを建物に運び込む際、引越し業者のスタッフは、家具と同じように、ダンボールをどの部屋に運ぶのかを、お客さまにお聞きします。
お客様としては、引越し業者のスタッフから聞かれたことには、すべて答えないといけません。
つまり、すべての荷物をどの部屋に運ぶのかを答えないといけません。
そうでないと、引越し業者のスタッフは、どの部屋にダンボールを運べばいいのかわからず、荷物を置けません。
ワンルーム・1Kへの引越しでは指示の必要はない
もちろん、引越し先(新居・卸地)がワンルームや1Kのマンション・アパートだった場合は、話は別です。
このような、極端に部屋が少ない建物では、いちいち引越し業者のスタッフからの質問はありません。
引越し業者のスタッフは、特に質問せずに、黙々とダンボールを次々に運び込みます。
ですから、単身・一人暮らしの引越しでは、引越し業者のスタッフからの質問は、それほど気にする必要はりません。
余談ですが、この際に、ワンルームや1Kといえども、食器などの台所用品をきちんと台所に置いてくれる引越し業者が、本当にいい引越し業者といえます。
ダンボールを運び込む作業は「わんこそば」
ダンボールなどの小型の荷物を運び込む作業は、非常に慌ただしい作業です。
これは、何も引越し業者のスタッフにとって慌ただしい作業、というわけではありません。
実は、お客さまにとって、引越しのすべての工程のなかで、ダンボールなどの小型の荷物を運び込む作業は、一番忙しい作業なのです。
これは、引越しの経験がないお客さまや、単身での経験の引越ししか経験のないお客さまには想像できないかもしれません。
イメージとしては、それこそ「わんこそば」のようなものです。
引越し業者のスタッフから次々と質問がくる
ダンボールを持った引越し業者のスタッフが、お客さまに列をなして、次々に「これはどこに運びますか?」と質問されます。
引越し業者のスタッフは、トラックの荷台から走ってきますし、室内も小走りに動いてダンボールや荷物を置いていきます。
ですから、お客さまも息をつく暇がありません。
お客さまがたくさんの荷物のある引越しを経験したことがない場合、念入りに準備していないと、間違いなく慌てます。
もちろん、わんこそばとは違って、休むことこそできます。
ですが、休めば休むほど、引越しが終わる時間が後に伸びますし、なによりも「完食」しなければいけません。
「指示しなくても勝手に運んでくれる」を目指す
ダンボールの置き場所を引越し先で考えると「渋滞」する
ダンボールが10~20個程度であれば、引越し先(新居・卸地)で運び込む部屋・置き場所を考えても、さほど時間はかかりません。
ところが、ダンボールが30個を超えるくらいの量となると、そうはいきません。
このくらいの量のダンボールを運び込む部屋・置き場所をその場で考えると、確実に玄関で「詰まり」ます。
トラックから玄関まで、ダンボールを持った引越し業者のスタッフで渋滞が発生することになるでしょう。
早く引越しを終わらせるには梱包の時に置き場所を決める
管理人の経験上、引越しで無駄に時間がかかってしまう一番の原因は、この、ダンボールを運ぶ部屋・置き場所を「その場で」考えることです。
逆にいえば、ダンボールを運ぶ部屋・置き場所を工夫することで、驚くほど引越し先(新居・卸地)での作業は早く終わります。
早く引越しを終わらせるためには、ダンボールを運ぶ部屋・置き場所は、引越し先(新居・卸地)で考えるのではなく、荷物を梱包した時点で考えておきましょう。
そして、ダンボールには、引越し先(新居・卸地)での置き場所もしっかりと記入しておきます。
- ダンボールを置く部屋・場所をその場で考える:ダンボールの搬入作業にものすごく時間がかかる
- ダンボールを置く部屋・場所を事前に考えて書いておく:ダンボールの搬入作業がすぐ終わる
「何も言わなくても運んでくれる」のを目指す
ダンボールに搬入する部屋を記入しておくと、引越し業者のスタッフがそれを見て勝手に運んでくれます。
このように、「何も言わなくても勝手に引越し業者のスタッフが運んでくれる」状態が、お客さまにとっても、引越し業者のスタッフにとっても、理想的な状態です。
もちろん、ダンボールに書かれている内容は、誰が見ても分かるのが前提です。
引越し業者のスタッフが読めない字(厳しい表現をすれば「下手な字」)であれば、結局、お客さまに何が書かれているのかを聞かなければなりません。
これでは、ダンボールに書いている意味がありません。
走るスタッフ・暗い荷台のドライバーにも読める字で書く
特に、引越し業者のスタッフは、ダンボールを持って走りながら運び込む部屋・置き場所を見ます。
また、トラックのドライバーは、暗いトラックの荷台で、ダンボールに書かれている内容を見て、どのダンボールを降ろすのかを決めます。
となると、いちいち立ち止まって、あるいは暗いトラックの荷台で目を凝らさなくても読める、きれいで、大きく、はっきりと書かれていることが重要です。
きれいな字を書ける自信がなくても大丈夫です。
その場合は、数字・アルファベット・記号を上手に使って、引越し業者のスタッフに伝わる書き方を工夫してください。
文字だけが表現する方法ではありません。
中古のダンボールは大きく・ハッキリ・大げさに
中古のダンボールは「やりすぎ」なくらいわかりやすく書く
中古のダンボールを使った場合は、前回までに使ったお客さまの記入が残っていることがあります。
このような場合、引越し業者のスタッフが混乱したり勘違いすることがあります。
1回使われたくらいのダンボールであれば、それほど間違いが起こることはありません。
…が、2回、3回と使われている中古のダンボールでは、もう何がなんだかワケがわからない状態になることもあります。
ですから、前回までのお客さまの記入は、大きなバツ印をつけたり、二重線などで消してください。
これは、「ちょっとやり過ぎかな?」と思うくらい、大げさなほうがいいです。
中古のダンボールは色を変えて書く
また、すでに書かれている色とは別の色のペンやマジックを使うのも、非常にわかりやすくていい方法です。
前回使われた時に黒で書かれているのであれば、青に変える。
こうした、ちょっとした工夫が、引越し業者のスタッフにとっては、とても助かります。
他の方法としては、白いガムテープを修正テープのように使って、ガムテープの上に運び込む部屋・置き場所を書く、というのもいい方法です。
いずれにしても、中古のダンボールを使う場合は、引越し業者のスタッフがスムーズに部屋に運び込めるように、工夫してください。
引越し先(新居・卸地)では室内の間取り図・見取り図を活用する
引越し業者のスタッフは他人の家・方角のことはわからない
引越し業者のスタッフとして、実際にダンボールを運んでいると困るのが、「部屋の書き方がどこの部屋のことなのかわからない」ことです。
例えば「1階の北の部屋」とか「2階の西の洋間」。引越し業者のスタッフは、引越し先(新居・卸地)の方角がよくわかりません。
どれだけキレイに、はっきりと書かれていても、引越し業者のスタッフに伝わらなければ意味がありません。
よくありがちな、わかりづらい部屋の書き方には、つぎのようなものがあります。
- 左右で書かれた部屋(例:1階の右奥の部屋):どこから見るかによって部屋が変わる。
- 東西南北で書かれた部屋(例:2階の北の部屋):引越し業者のスタッフはお客さまと違って方角がわかりづらい。
- 畳数が書かれた部屋(例:8畳の部屋):引越し業者のスタッフは部屋の広さを把握していない。
- ○○(人名)の部屋、子供部屋:引越し業者のスタッフは部屋を見ただけでは誰の部屋かわからない。
一番単純な書き方は「番号」
それではどのような書き方がいいのかといえば、一番単純な方法は、番号(アルファベットや記号でも可)で書くことです。
それこそ、「1」「2」のように、単純に書いてしまう方法です。わかりやすく、丸で囲んでもいいでしょう。
2階建ての建物であれば、「1-3」「2-4」のように、1階の部屋の書き出しは1、同様に2階は2としておくと、わかりやすいです。
もちろん、荷物を運ぶ前に、どの部屋が何番なのかを説明しておく必要はあります。
よほどたくさんの部屋があれば別ですが、引越し業者のスタッフも、何も見なくても部屋の番号は覚えられます。
間取り図・見取り図を複数用意して部屋に番号を記入する
よりわかりやすくする方法としては、あらかじめ部屋の間取り図・見取り図を用意して、部屋に番号を記入しておくといいでしょう。
この際、わかりやすいように、なるべく大きく番号を記入しておくことが重要です。
この間取り図・見取り図を玄関に貼っておくことで、部屋の場所が非常にわかりやすくなります。
2階建ての建物の場合は、階段を上がったところに同じように貼っておくと、よりわかりやすいです。
また、部屋の入口に対応した番号を書いた紙を貼っておくことで、間違いもなくなります。
すぐ使う荷物・ダンボールは取り出しやすい場所に置いてもらう
ダンボールに「すぐ使う」と大きく書いておく
ダンボールを搬入する際に注意したいのは、すぐ使う荷物が入ったダンボールを取り出しやすい場所に置いてもらう、ということです。
引越し当日に使う荷物を取り出しやすい場所に置いておかないと、極端な話ですが、生活が立ち行かなくなりこともあります。
例えば、スマホの充電器が入ったダンボールが奥のほうに置かれてしまうと、電池切れになった際に、連絡がつかなくなる可能性があります。
ですから、すぐ使う荷物を梱包する際には、「すぐ使う」と、大きくハッキリと書いておくことが重要です。
「すぐ使う」は他のダンボールとはガムテープの色を変える
また、より簡単でわかりやすいのは、すぐ使う荷物を梱包するダンボールは、別の色(例えば黄色)のガムテームを使う、という方法です。
こうすることで、わざわざ「すぐ使う」という書き方をする必要がなくなります。
もちろん、変えた色のガムテームは、「すぐ使う」荷物だということを引越し業者のスタッフに伝えなければなりません。
通常、すぐ使う荷物は、引越し元(旧居・積地)では、引越し前日や当日のギリギリまで使っているものが多いはずです。
ですから、2日前くらい~当日に荷物を梱包するダンボールには、他のダンボールとは別の色のガムテームを使うといいでしょう。
言われないと気づかない引越し業者のスタッフもいる
引越し業者のスタッフは、すぐ使うダンボールは、最後に搬入し、取り出しやすい位置に置いてくれます。
ただ、サービスレベルが低い引越し業者は、何も考えずに取り出しにくい場所においてしまうこともあります。
また、チームリーダーくらいの経験があれば、何もいわれなくても、すぐ使うダンボールを取り出しやすい場所に置いてくれます。
ところが、経験の浅いアルバイトや派遣社員(普通は室内作業をさせませんが…)の場合は、何も考えずにダンボールを置いてしまうことがあります。
ですから、ダンボールを搬入する作業に入る前に、ひとこと「すぐ使うダンボールは取り出しやすい場所に置いてください」と伝えましょう。
もちろん、チームリーダーだけではなく、引越し業者のスタッフ「全員」にです。
引越し業者のスタッフにてきぱきと指示をする
ダンボールに入っていない荷物も運び込む部屋・置き場所を指示する
引越し業者のスタッフは、ダンボールに梱包されていな荷物についても、お客さまに運び込む部屋・置き場所を聞きます。
こういう荷物を運び込む部屋・置き場所も、すべて答えないといけません。
これも、何も書いていないダンボールやわかりにくい書き方をしているダンボールと同じように、意外と時間がかかります。
家族の人数や荷物が多くなれば多くなるほど、どの荷物が誰のものなのか、よくわからならくなります。
引越し当日にすべての家族が立ち会えればいいのですが、普通はまず無理です。
そうなると、誰の荷物かわからないものをどうするのか、どうしても「その場で」考えてしまいます。
こうなると引越しが遅くなります。
早く引越しを終わらせるためにもなるべくダンボールに梱包する
管理人が、「ダンボールに入る荷物はなるべくダンボールに梱包するべき」だと考える理由のひとつが、まさにここにあります。
荷物をダンボールに梱包して行き先を明記することで、荷物を運び込む部屋・置き場所がはっきりして、引越し先(新居・積地)での搬入作業がスムーズになります。
もちろん、しっかりとダンボールに梱包することで、荷物が破損するリスクも低くなります。
- 荷物をダンボールに梱包する:梱包の手間がかかるものの、荷物の行き先がわかりやすくなり、引越しが早く終る(破損事故のリスクも低くなる)
- 荷物をダンボールに梱包しない:梱包の手間がないものの、荷物の行き先は引越し先(新居・卸地)でそのつど考えなければならず、引越しに時間がかかる(破損事故のリスクが高くなる)
まとめ
冒頭で述べた通り、管理人は、引越し先(新居・卸地)でのダンボールの搬入作業が好きです。
いくつか理由があるのですが、もうすぐ作業が終わる、しっかり養生がしてあるので事故は起こらない、荷物が軽いので疲れない、走りながらの作業で爽快感がある、などの理由によります。
ダンボールに運び込む部屋・置き場所がしっかり書いていれば、何も考えずにダンボールを運べて、実に気分良く引越しを終わらせることができます。
逆に、ダンボールに何も書いていなければ、そのつどお客さまに確認を求めることになり、テンポは悪くなります。
もちろん、こういうダンボールが多ければ多いほど、引越しが終わる時間が遅くなります。
ダンボールに荷物を梱包する際に、ちょっと工夫をして、わかりやすい数字やアルファベット・記号を記入するだけで済む話です。
引越しを早く終わらせるためにも、ちょっとしたひと手間をかけて工夫しましょう。
- ダンボールには数字・アルファベット・記号で運び込む部屋・置き場所を書く。
- ダンボールにはキレイに、はっきり、大きく書く。
- 中古のダンボールは前回まで書かれているものをバツ印や二重線で消す。
- 中古のダンボールはペン・マジックを変えて「やりすぎ」なくらいおおげさに書く。
- すぐ使う荷物のダンボールは「すぐ使う」と書くか、ガムテープの色を変える。
- すぐ使う荷物のダンボールはわかりやすい場所に置いてもらうよう、引越し業者のスタッフ「全員」に伝える。