「冷蔵庫と洗濯機って、何もしなくても、引越し業者が運んでくれるんでしょ?何かすることあるの?」と思っていませんか?

こんにちは。冷蔵庫や洗濯機の汚れには、特に気を遣っていた、元引越し業者スタッフの管理人です。

一般的な家電製品は、基本的には、引越し業者のスタッフが当日対処してくれますので、そのままにしていてもかまいません。

ただし、冷蔵庫と洗濯機だけは、事前に一部の作業をお客さまにおこなってもらわなければなりません。

具体的には、次のとおりです。

  • 冷蔵庫:中身を空にして、前日(製氷機能がある場合は2日前)にコンセントを抜いておく。
  • 洗濯機:ドラム式洗濯機の場合は輸送用の固定ネジ(輸送ボルト)を用意しておく。

ただ、これらは、あくあまで最低限の準備です。

万が一、事故が起こったときのために、他にも対策が必要です。

この記事では、冷蔵庫や洗濯機の事前の準備に加えて、万が一、事故が起こってもスムーズに補償交渉が進むような対策も解説しています。

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冷蔵庫は中身を空にして引越しの前日にコンセントを抜く

コンセント

冷蔵庫の中の食材・調味料は出しておく

冷蔵庫は、中身入りで運ぶことはできません。ですから、前日までに、中身をすべて取り出しておいてください。

冷蔵庫の中身は、「食べきる・飲みきる・使い切る」が原則です。

もちろん、冷蔵庫の中身はダンボールに梱包して運べますが、引越し業者のトラックは常温ですから、常温保存できるものでないと運べません。

冷蔵庫の中身は、引越し先(新居・卸地)でも買えるものですから、引越した後に買いましょう。

参照:引越し当日までに食料品・調味料・飲料・お酒等は食べきる・飲みきる・使いきる

冷蔵庫の「水抜き」をするために前日にコンセントを抜く

冷蔵庫は、前日にコンセントを抜いておいてください。

前日にコンセントを抜くことで、冷凍庫の中の氷や霜を溶かします。

なぜ冷蔵庫の中の氷や霜を溶かす必要があるのかというと、引越しの途中で氷や霜が溶けると、水が漏れてきてしまうからです。

引越しの途中で水が漏れると、他の荷物が濡れたり、家電製品の故障の原因となったりします。

ですから、引越し業者は、こうした引越し途中の水漏れ事故がないようにするため、「水抜き」という作業をします。

冷蔵庫の水抜きは引越し業者のスタッフにまかせる

水抜きの作業は、冷蔵庫の構造によってさまざまです。

中には、非常に簡単で、お客様ご自身でもできるものもあります。

例えば、単に水の受け皿を外して捨てればいいだけの冷蔵庫もあります。

一方で、ドライバーなどで排水栓に穴を開けて水抜きをするタイプの冷蔵庫もあります。

最近製造された冷蔵庫では、水抜きせずに、内蔵されたタンクに水を溜めたまま引越しできるものもあります。

このように、水抜き作業は、冷蔵庫の種類によっても違いがありますので、引越し業者のスタッフにすべてまかせてください。

製氷機能がある冷蔵庫は2日前にコンセントを抜く

また、最近製造された冷蔵庫の中には、製氷機能があるものもあります。

こうした製氷機能がある冷蔵庫は、断熱性能が高く、中の氷が溶けるまで、非常に時間がかかります。

ですから、製氷機能のある冷蔵庫は、余裕をもって、2日前にコンセントを抜いておいてください。

なお、コンセントを抜くのを忘れた場合は、引越し作業当日でもかまいませんので、その旨をチームリーダーに伝えて、すぐにコンセントを抜いてください。

引越し当日までに冷蔵庫の前面・側面を掃除して写真を撮っておく

掃除する主婦

冷蔵庫のキズ・ヘコみの確認のために掃除する

冷蔵庫は、前面と側面を拭き掃除しておいてください。

どうして拭き掃除をするのかといえば、冷蔵庫のキズやヘコみの有無を確認するためです。

冷蔵庫には、後ろの角か四つ角すべてにキャスターがついています。

このキャスターを利用して冷蔵庫を少し前に出して、前面と側面を拭いておいてください。

なお、この際、床をキズつけないように気をつけてください。

冷蔵庫はキズ・ヘコみの有無にかかわらず写真を撮っておく

冷蔵庫の前面と側面を拭きながら、必ずキズ・ヘコみの有無をチェックしてください。

この際、キズ・ヘコみの有無にかかわらず、フィルム式のカメラで写真を撮っておいてください。

何のためにわざわざフィルム式のカメラで冷蔵庫の写真を取るのかというと、万が一、引越し業者が事故を起こした場合に備えるためです。

引越し業者のスタッフのミスで冷蔵庫にキズやヘコみができた場合、フィルム式の写真があると、強力な証拠となり、スムーズに補償交渉ができます。

冷蔵庫のキズやヘコみは、よく起こる事故です。時間がない場合や面倒な場合でも、せめて前面だけでも拭いたうえで、写真を取っておいてください。

参照:家具・冷蔵庫の引越しでは写真撮影でキズ・ヘコみ対策をする

ドラム式の洗濯機の引越しには「輸送用の固定ネジ(輸送ボルト)」を用意しておく

ドラム式洗濯機

ドラム式の洗濯機は固定ネジ(輸送ボルト)で固定して運ぶ

引越しの荷物にドラム式の洗濯機がある場合は、購入したときに付いてきた固定ネジ(輸送ボルト)を用意しておいてください。

ドラム式の洗濯機は、なにもしないまま引越しをすると、振動でドラムが故障することがあります。

このため。ドラムが故障しないように、輸送用の固定ネジ(輸送ボルト)でドラムを固定しなければなりません。

輸送用の固定ねじ(輸送ボルト)は、購入時に一緒についてきますので、どこかに保管しているはずです。

ですから、引越し当日までに、保管していた固定ネジ(輸送ボルト)を取出しておいてください。

固定ネジ(輸送ボルト)がないと引越しを断られる可能性がある

輸送用の固定ネジ(輸送ボルト)をうっかり紛失してしまうと、引越し業者に運んでもらえない可能性もあります。

また、「壊れても補償対象外」という条件付きなら、運んでもらえる、ということもあります。

このため、引越しの見積もりの段階で、固定ネジ(輸送ボルト)がどこになるのか、探しておいてください。

また、どうしても見つからないようでしたら、引越しの当日までに、メーカーや家電量販店を通じて、固定ネジ(輸送ボルト)を取り寄せておいてください。

洗濯は引越し前日までに終わらせておく

洗濯をする主婦

引越しのときに洗濯物がないようにする

洗濯機そのものの準備ではありませんが、洗濯物の洗濯は、引越しの前日までには終わらせておいてください。

引越し当日に洗濯をしたらダメというわけではありませんが、洗濯機を運び出す前には、洗濯を終わらせないといけません。

洗濯が終わらないと、引越し業者も洗濯機を運び出すことができません。

中途半端な状態で洗濯を切り上げると、洗濯物が乾いていなかったり、脱水すらされていない洗濯物を運ぶことになります。

生乾きや濡れた洗濯物は結局もう一度洗濯することになる

こうした生乾きや濡れた洗濯物も、ビニール袋に入れてからダンボールに詰めると、引越し業者は、運んでくれます。

ただ真冬の引越しならともかく、暖かい時期の引越しでは、長時間密閉された状態の洗濯物は、結局もう一度洗濯しなければなりません。

特に、夏の引越しで、しかも長距離の移動がある引越しでは、丸1日、ビニール袋の中に洗濯物が詰まった状態になります。

夏のトラックの荷台は、想像を絶する暑さになりますので、下手したら濡れた洗濯物にカビが生えることもあります。

ですから、洗濯は、必ず前日までに終わらせておいてください。

近距離の洗濯機の引越しではあえて「洗濯しない」

近距離の引越しの場合は、それほど引越しに時間はかかりません。

ですから、なにも急いで引越し当日に洗濯をしなくても、引越し先(新居・卸地)でゆっくりと洗濯をしてもいいのです。

ですから、汚れた洗濯物がある場合は、引越し当日に引越し元(旧居・積地)で洗濯をしないで、ひとまず洗濯物をダンボールに詰めて、引越しを済ませましょう。

汚れた洗濯物をダンボールに詰めて運ぶのは、抵抗があるかもしれませんが、濡れた状態で運ぶよりはマシです。

洗濯機は中身入りでは運ばない

ちなにも、洗濯機は、「中身入り」では運べません。

洗濯機は、意外と振動に弱いため、重さが軽い乾いた洗濯物であっても、取出して運びます。

ましてや、濡れた洗濯物が洗濯機に入っていると、重さで大きな振動が発生して、故障する可能性があります。

ですから、洗濯物が残っていたとしても、洗濯機には入れないでください。

もっとも、引越し当日には、引越し業者のスタッフが、洗濯機の中身を確認するので、そのまま運ぶことはありませんが。

引越し当日までに洗濯機の掃除をして写真を撮っておく

掃除する主婦

洗濯機が汚れていると他の荷物や壁紙に汚れが移る

ドラム式や乾燥機つきのものでない限り、洗濯機はわりと軽いものです。

このため、動かせるような洗濯機であれば、少し動かして、なるべく拭き掃除をしておいてください。

洗濯機の汚れは、水分を含んでいることが多く、他の荷物や壁紙にも移りやすいものです。

しっかりと洗濯機の掃除をしていないと、他の荷物や、引越し先(新居・卸地)の壁紙を汚してしまうことになります。

また、引越し業者のスタッフとしても、あまりに汚い洗濯機を扱うというのは、気分のいいものではありません。

ですから、引越しの前に、雑巾でキレイに水拭きをしておいてください。

洗濯機はヘコみの有無にかかわらず写真を撮っておく

洗濯機の水拭きが終わったら、必ずヘコみの有無をチェックしてください。

この際、ヘコみの有無にかかわらず、フィルム式のカメラで写真を撮っておいてください。

何のためにわざわざフィルム式のカメラで洗濯機の写真を取るのかというと、万が一、引越し業者が事故を起こした場合に備えるためです。

引越し業者のスタッフのミスで洗濯機のヘコみができた場合、フィルム式の写真があると、強力な証拠となり、スムーズに補償交渉ができます。

洗濯機は、ヘコむ事故は、滅多にありません。ただ、重い洗濯機の場合は、たまに大きなヘコミができることがあります。

こうした事故があっても、補償交渉がスムーズにいくように、しっかりとフィルム式の写真を撮っておいてください。

参照:家具・冷蔵庫の引越しでは写真撮影でキズ・ヘコみ対策をする

【Q&A式】まとめ

いかがでしたか?最後にもう一度、引越しでの冷蔵庫と洗濯機の準備について確認しておきましょう。

引越しの準備では冷蔵庫の中身はどうしたらいいの? 引越し業者は、冷蔵庫は中身入りでは運んでくれません。ですから、冷蔵庫の中身は、すべて取出しておください。

なお、冷蔵庫の中身は「食べきる・飲みきる・使いきる」が原則です。どうしても残ってしまったものだけは、ダンボールに梱包してください。

また、冷蔵・冷凍が必要な荷物は、引越し業者は運んでくれませんので、お客様ご自身で、クーラーボックスに入れるなどして、運んでください。

冷蔵庫そのものの引越しの準備は、何をしたらいいの? 製氷機能がある冷蔵庫は、引越しの2日前までにコンセントを抜いてください。製氷機能がない冷蔵庫は、引越しの前日にコンセントを抜いてください。
この他に、冷蔵庫の準備ですることは? できれば、雑巾で拭き掃除をして、キズの有無をチェックしてください。

また、掃除が終わった後に、万が一、引越し業者のミスで事故(冷蔵庫のキズ・ヘコみ)がある場合に備えて、フィルム式のカメラで写真を撮っておいてください。

フィルム式の写真があると、事故の補償交渉がスムーズに進みます。

参照:家具・冷蔵庫の引越しでは写真撮影でキズ・ヘコみ対策をする

洗濯機の準備は、何をしたらいいの? ドラム式の洗濯機の場合は、輸送用の固定ネジ(輸送ボルト)を用意してください。これは、洗濯機に購入した時に付いてきているものですから、どこかにあるはずです。

ない場合は、事前に家電量販店やメーカーから取り寄せておいてください。

この他に洗濯機の準備ですることは? 他の荷物や壁紙に汚れが移らないように、キレイに拭き掃除をしておいてください。

また、掃除が終わった後に、万が一、引越し業者のミスで事故(洗濯機のヘコみ)がある場合に備えて、フィルム式のカメラで写真を撮っておいてください。

フィルム式の写真があると、事故の補償交渉がスムーズに進みます。

参照:家具・冷蔵庫の引越しでは写真撮影でキズ・ヘコみ対策をする

冷蔵庫や洗濯機の準備は、面倒かもしれませんが、しっかりとやっておかないと、引越しができなくなります。

また、仮に引越しができたとしても、事故になりかねません。

冷蔵庫や洗濯機は、どちらも水回りの家電製品であるため、意外と汚れに関する事故は起こりがちです。

このため、引越し業者のスタッフとしても、冷蔵庫と洗濯機を運ぶときは、特に汚れに気を遣います。

ちなみに、管理人が引越し業者のスタッフとして働いていた時は、汚れている冷蔵庫や洗濯機に出くわした場合は、お客様から雑巾を借りて拭いていました。

管理人が勤務していた引越し業者は、高品質なイメージを前面に打ち出していたためか、こうしたサービス精神も持つように教育されたものです。

もっとも、あまり汚れた冷蔵庫や洗濯機を運びたくない、という本音もありますが…。

また、特に引越し先(新居・卸地)の壁紙を汚さないためにも、冷蔵庫や洗濯機は、よく拭いていました。

こうした、ちょっとしたサービスがあるのも、大手引越し専門業者のいいところです。

特に、女性の一人暮らし・単身の場合、冷蔵庫や洗濯機を動かすこともままならないでしょう。

ですから、引越し当日に、引越し業者のスタッフに動かしてもらってから、冷蔵庫や洗濯機の掃除をすることになります。

引越しの見積もりを取るときは、こういった当日の冷蔵庫や洗濯機の掃除をしてもいいかどうかも、確認してみてください。

もちろん、無料一括見積もりサービスで、複数の引越し専門業者から相見積もりを取って、少しでも引越しの料金・費用を安く抑えて引越しをしてください。