「年末年始って、忙しくてあまり引越しなんてする人いないと思うんだけど、実際はどうなの?」と疑問に思ったこと、ありませんか?
こんにちは。いつも年末年始には実家に帰省するか、それとも働くかで迷っていた、地方出身の元引越し業者スタッフの管理人です。
年末年始の引越しは、年末なのか、年始なのかで、料金・費用などが大きく変わります。
年末は、引越しの件数が多いので、料金・費用は高くなります。逆に年始は、引越しの件数が少なくなるので、料金・費用は安くなります。
このため、引越しの料金・費用を安く抑えたいのであれば、年始の引越しのほうがオススメです。
なお、年末年始以外の冬の引越しの注意点については、「料金が安い!―冬(11月・12月・1月・2月前半)の引越しの特徴と注意点」をご覧ください。
引越し業者は大晦日と元旦は営業していない可能性が高い
年末年始は引越し業者がまとまった休みが取れる唯一のチャンス
引越し業者が年末年始に営業しているかどうかは、その業者によりますので、一概には言えません。
ただ、管理人が知る限り、年末年始は、特に大手の引越し業者は休業の場合が多いです。
引越し業者は、他のサービス業者とは違って、1年を通じて、まとまった休みを取ることが滅多にできません。
例外として、唯一、まとまった休みを取れるチャンスが、年末年始の休暇です。
また、年末年始は、繁忙期に備えて、スタッフを休ませておく期間でもあります。
年末年始に引越しを予定する場合は事前に引越し業者に確認する
このため、引越し業者によっては、意外と年末年始に長期間(といっても数日程度)の休業となることもあります。
ですので、少なくとも12月31日~1月1日は営業していないと考えるべきでしょう。
また、引越し業者によっては、12月29日~1月3日くらいまで休日にしていることもあります。
いずれにしても、事前に利用を検討している引越し業者のホームページを調べたり、見積もりに来た営業員に聞いて確認をとっておくべきです。
年末の引越しは意外に料金・費用・値段が高くサービスの質が悪い
年末=引越しの件数が多い=高い
年末の引越しは「新居で正月を迎えたい」「年内に終わらせたい」から増える
実は年末は、引越しの件数は多い時期です。
これは、「お正月は新居で迎えるたい」というお客さまが多くいらっしゃるからです。
また、「面倒なことは年内に済ませておきたい」という心理が働くからでもあります。
いわば、年末・大晦日という、その時期特有の理由によって引越しが発生します。
ですから、「ちょっと料金が高いし、別の日にしようかな…」というように、時期をズラすことができません。。
これもまた、年末の引越しの件数が集中して多くなる事情でもあります。
「雪が降る前に引越ししたい」から増える
(場所にもよりますが)雪国の場合は、1月以降には本格的な雪が降ります。
「雪が降る前に引越しを済ませたい!」と考えるお客さまもいるでしょう。
雪が降ると、道路事情が悪くなりますので、それだけ引越しには時間がかかります。
また、降り方によっては、引越しそのものの事故が起こります。
雪が降ると、スタッフが転倒して荷物や建物が破損したり、汚れが壁紙や畳につくなど、いいことは1つもありません。
年末・年内ギリギリまで引越し件数は多い=料金・費用が高い
こういう事情があってか、意外にも12月30日(見積り依頼が多い場合は大晦日の31日)まで、引越しの件数は多いです。
もちろん、引越しの件数が多いということは、それだけ料金・費用が高くなります。
しかも、すでに述べたように、「年末だから」という時期特有の理由で、年末の引越しの件数は多くなります。
ですから、年末の引越しでは、多くのお客さまが時期をズラそうとせず、そのぶん、料金・費用は高くなります。
新築一戸建ての件数が多い=高い
年末の時期に特に多いのが、新築の一戸建ての引越しです。
というのも、せっかくの新築なのでお正月は新築で迎えたい、という心理が働くのでしょう。
一般的に、新築の一戸建てへの引越しは、料金・費用の金額が、他の引越しに比べて高い、という特徴があります。
これは、壁や床を保護する養生資材が多く必要で、荷物の量も多いからです。
場合によって窓吊りなどの特殊な作業となります。
このように、料金・費用の金額が高い引越しが多いと、他の引越しも、つられて高くなりがちです。
参照:特に事故に注意!!―新築一戸建てへの引越しの特徴と注意点
年末は引越しのサービスの品質が落ちる
年末の引越し業者は人手不足
重大な問題点として、年末は、引越しのサービスの品質が落ちます。
年末には、学生アルバイトのスタッフが帰省したり、ベテランのスタッフが年末年始の休暇を取得したりします。
つまり、単純に能力が高く、経験が豊富なスタッフの数が少なくなり、引越し業者が人手不足となります。
引越しのサービスの品質は、結局スタッフの能力・経験次第です。
優秀なスタッフが少なくなるということは、サービスの品質もそれだけ低下します。
引越し業者のベテランのスタッフは新築一戸建てに投入される
引越し業者としては、新築一戸建ての引越しのチームに、なるべく能力が高く、経験豊富なベテランスタッフを重点的に配属します。
というのも、新築一戸建てへの引越しは、壁や床にキズがつく事故が発生しやすい、という特徴があります。
また、中古や賃貸の建物と比べて、新築の建物を「キズモノ」にされたお客さまとの補償交渉が難航する傾向もあります。
これらの特徴や傾向から、引越し業者としては、なるべく事故が発生しないようなチーム編成にします。
「新築」以外の建物への引越しにシワ寄せがくる
ただでさえ年末で人手不足なのに、ベテランのスタッフは新築一戸建てに投入されるわけですから、それ以外の建物への引越しは大変です。
実際、新築以外の建物への引越しには、あまりベテランのスタッフが配属されず、サービスの質も低下します。
そういう意味では、新築一戸建て以外の、中古や賃貸の建物への年末の引越しは、料金・費用が高いわりにサービスの品質が低くなります。
この点から、年末の新築以外の建物の引越しは、オススメできません。
年始の引越しは混まず料金・費用も安いので狙い目
料金・費用の金額が意外と安い年始・正月の引越し
年末の引越し需要が落ち着いて引越しが少なくなる年始・正月
すでに述べたように、年末は、一種の引越しの繁忙期です。逆にいえば、年始・正月になれば、引越しの需要が一段落します。
また、年始・正月の時期は、一般的には、新年のあいさつ回りや実家への帰省などで忙しい時期です。
このような忙しい状態では、お客さまは、ゆっくりと引越しの準備をしている暇がありません。
こうした事情により、年始・正月の引越しの件数は、極端に減少します。
引越し業者は料金・費用を安くしてでも受注しようとする
このように、毎年、年始から2月前半までの時期は、お客さまからのご依頼件数が少なくなります。
これは、引越し業者の側としては、売上が伸び悩むということです。
また、引越し業者の営業員個人としても、いわゆる「成績」「数字」が悪くなります。
このため、年始・正月の時期、引越し業者や営業員は、料金・費用をかなり安くしてでも、引越しを受注しようとします。
引越しの料金・費用を抑えたいお客さまにとっては、正月・年始の引越しは、まさに狙いどきなわけです。
年始・正月の引越しはサービスの品質もまずまず
引越し業者の貴重な戦力―冬休み中の大学生・高校生アルバイト
実は、年始・正月の時期は、引越しの料金・費用が安いだけでなく、サービスの品質も悪くはありません。
年始・正月の時期は、まだ冬休み期間中であるため、大学生や高校生のアルバイトが作業を担当してくれます。
この時期の大学生や高校生のアルバイトは、比較的経験者が多く、繁忙期のように未経験者はあまりいません。
特に、9月末の繁忙期や年末の忙しい時期にも引越しのアルバイトをしていた可能性が高く、そこそこ経験を積んでいることもあります
このため、引越しのサービスの品質もある程度期待できます。
参照:9月は第2の繁忙期―秋(9月・10月)の引越しの特徴と注意点
現場教育=OJTのスタッフに注意
ただし、引越し業者にもよりますが、年始の時期から、現場でスタッフの育成(いわゆるOJT)に入る場合もあります。
これは、3月・4月の繁忙期を乗り切るために、早めにスタッフを育てておく必要があるからです。
年始は、引越しの件数が少なく、それだけベテランのスタッフも余りますので、スタッフの育成にはちょうどいい時期です。
通常、現場での育成は、指導に当たるベテランのスタッフが付いていますので、極端にサービスの品質が低下することはありません。
ただ、それでも通常の状態の引越しに比べて、サービスの品質は若干下がります(といっても多少時間がかかり、終了時間が遅くなる程度ですが)。
年末年始の引越しは帰省・Uターンラッシュで意外に時間がかかる
引越しの終了が遅くなることも覚悟する
年末年始は、高速道路が帰省・Uターンラッシュで大混雑します。
引越し業者の休業の直前や直後は、ちょうど帰省・Uターンラッシュの時期と重なることがあります。
特に高速道路では、交通渋滞で思うようにトラックが進まないこともあります。
このため、通常の時期にくらべて、引越し業者の移動時間がかなりかかります。
近距離の引越しの場合はそれほど影響はありませんが、中距離・長距離の引越しの場合は、終了時間が大幅に遅れる可能性もあります。
なお、もし引越し業者が渋滞で遅刻したとしても、そう簡単には値引きはしてもらえません。
参照:値引きよりも応援要請で早く終わらせよう!引越し元(旧居・積地)での業者の遅刻
参照:遅刻で値引きはかなり難しい!引越し先(新居・卸地)での引越し業者の遅刻
年末年始の引越しでの移動はなるべく電車・バスなどの公共交通機関で
お客さまが渋滞に巻き込まれると引越しができなくなる
お客さまご自身が自家用車で移動される場合は、お客さまの移動にもかなり時間がかかります。
特に高速道路を利用する場合は、それこそラッシュに巻き込まれて、身動きが取れなくなることもあります。
こうなると、引越しどころではなくなります。
渋滞に巻き込まれてしまって、引越し業者よりも後に搬入現場に着いてしまうと、非常に時間の無駄となります。
引越し業者はお客さまがいないと勝手に作業できない
というのも、引越し業者としては、お客さまよりも先に現場についたとしても、勝手に作業を始めるわけにはいかないからです。
これは、たとえお客さまから鍵を預かっていたとしても、です。
せいぜい、マンションやアパートで、外の廊下まで荷物を運ぶことくらいしかできません。
このため、時間に余裕のある計画を立ててください。
引越し先(新居・卸地)まで少なくとも1人は公共交通機関で移動する
また、特に理由がない限り、年末年始の引越しでの移動は、電車・バスなどの公共交通機関にするべきです。
どうしても自動車で移動せざるを得る場合は、運転をする人とは別の人が、引越し先(新居・卸地)に公共交通機関で移動してください。
こうすると、自動車のほうが渋滞に巻き込まれたとしても、公共交通機関で移動したお客さまいれば、引越し業者は作業できます。
これにより、引越し業者が無駄に待機している時間がなくなり、引越しが早く終わります。
【問題点と対策】年末年始の引越しの問題点と対策
【問題点】年末年始の引越しの6つの問題点
年末年始の引越しの問題点のまとめは、つぎとおりです。
- 年末は「新居で正月を迎えたい」「面倒な引越しは年内に終わらせたい」「年明けから雪が降る」から引越しの件数が多い。
- 年末は新築一戸建ての引越しが多い。
- 年末は引越しの料金・値段が高い。
- 年末は引越し業者のベテランスタッフが休暇・帰省のために少なくなり、サービスの品質が落ちる。
- 年末年始は交通渋滞で引越し業者の移動が遅くなる。
- 年末年始はお客さまも移動が遅くなり、結果として引越しに時間がかかる。
【対策】年末年始の引越しの3つの対策
年末年始の引越しの対策のまとめは、つぎのとおりです。
- 引越し件数が少ない=料金・費用が安い年始に引越しをする。
- ベテランのスタッフが多くチームに配属される=サービスの品質が高い年始に引越しをする。
- 年末年始の引越しでは移動は公共交通機関を使う。
まとめ
年末の時期に引越しを検討する場合、よほどの強いこだわりがない限りは、翌年の年始に引越しの時期をずらすべきです。
そのほうが、引越しの料金・費用・値段の金額も安くなり、品質も安定します。
雪国でもない限り、1月から2月半ばにかけては、引越しのベストシーズンです。管理人個人としては、この時期の引越しを強くオススメします。
最後に、料金・費用が安くなる年始・正月の引越しですが、さらに料金・費用を抑えるコツをお伝えしておきます。
それは、「なるべく早く見積もりを取る」ということです。
年始・正月から2月半ばまでは、極端に引越しの件数が減るため、引越し業者や営業員は、最初のうちはあせります。
ですから、料金・費用を下げてでも、引越しを受注しようとします。
ところが、徐々に見積もりの依頼が増えてくると、引越し業者や営業員は、強気になってきます。
こうなると、せっかく料金・費用を安く引越しができる時期なのに、値引きが期待できなくなります。
ですから、年始・正月から2月半ばにかけて引越しを検討している方は、とにかく早く見積もりの依頼をしてください。
重要なポイントは、あくまで「見積もりの依頼を早くする」のであって、「引越しの依頼を早くする」のではありません。
とりあえず見積書を取ってみて、引越し業者や営業員をじらしながら、ゆっくりと検討すればいいのです。あせって依頼する必要はありません。
まずは今すぐ、一括見積もりサービスを使って、複数の引越し業者に見積もりの依頼をかけてみましょう。