サブリーダーは、作業現場におけるナンバー2の責任者です。
通常は、チームのなかで二番目に経験と能力があるスタッフが務めます。
なお、荷物が少ない(おおむねスタッフ3名以内)場合は、チーム内にサブリーダーがいない場合があります。
また、極端に引越し業者が忙しい繁忙期では、大人数のチームであるにもかかわらず、チームリーダーと経験の浅い(または無い)アルバイトと派遣社員だけで、サブリーダーがいない場合もあります。
引越し業者のサブリーダーはチームリーダーに次ぐ重要ポジション
サブリーダーは、おおむねスタッフ4名以上の引越しのチームに配属されます。
逆にいえば、スタッフ3名以下の引越しの場合は、ほとんどチームは、サブリーダーがおらず、チームリーダーとアルバイトスタッフ(または派遣社員)2人の編成です。
サブリーダーは、チーム内の序列ではナンバー2です。
このため、室内作業を取り仕切っているにかかわらず、トラックのドライバー(チームリーダー)に敬語を使っているスタッフは、サブリーダーと考えていいでしょう。
サブリーダーは、主に室内でスタッフへの指示をおこないますので、チームリーダーに次ぐ引越しの要といえます。
サブリーダーが配属されるチームは、荷物がかなり多く、トラックも2台以上で、スタッフも多いことがほとんどです(このトラックのうち、サイズが小さい方のトラックのドライバーが、サブリーダーです)。
このような現場は、荷物の量が多く、家具・大型家電製品など事故が起きやすい荷物もある、比較的困難な現場であるといえます。
このような現場であるからこそサブリーダーが配属されるといえます。
逆にいえば、それだけ事故が発生しやすい現場であるといえますので、事故の発生には十分に注意してください。
サブリーダーの主な役割は室内作業
サブリーダーの役割は、主に室内での作業とスタッフへの指示です。
サブリーダーは、たいていは、トラックの運転を担当しない(担当できない)、経験と能力があるスタッフが担当します(もっとも、補助車両のドライバーの場合もありますが)。
ごくまれに、女性のスタッフがサブリーダーを担当する場合もあります。この場合であっても、サブリーダーを務めるほどの経験を積んでいますので、男性のサブリーダーと変わらない活躍をしてくれます。
なお、引越し業者によっては、リーダーが室内作業とその指示をするところもあります。
室内でのスタッフの指示は、引越しの作業効率(早さ)と事故の発生率(安全)に関わる重要な役割です。
特に、室内の作業では、荷物と建物の双方の事故に気をつけなければなりません。
サブリーダーは、自分の作業はもとより、スタッフへの指示を通じて、事故を発生させずに、かつ効率よく作業をするための指示を出さなければなりません。
このため、引越しで事故が発生するかどうかはサブリーダーの能力次第でもある、といえます。
サブリーダーはほとんどの引越し作業はできる
サブリーダーは、基本的には、リーダーの指示を受けなくても、単独ですべての作業ができます。
ただ、免許を持っていない場合は、トラックへの積み込みや荷降ろしができないサブリーダもいます。
例えば、経験を積んだ高校生や大学生のサブリーダーなどが該当します。
また、窓吊りやピアノ・エレクトーン・金庫の移動など、知識や経験が必要な作業ができないサブリーダーもいます。
これらの特殊な作業は、滅多に発生しないため、サブリーダーが最後に覚える技術です。
ただ、このようなサブリーダーができない作業については、リーダーと協力しておこないます。
このため、サブリーダーが多少の仕事ができないからといって、あまり不安に思うことはありません。
ただし、能力については、個々人によってばらつきがあります。このため、安全第一で作業してもらうようにしてください。
サブリーダーの過信は禁物
サブリーダーは、スタッフからレベルアップしたばかりの人、本来は新米チームリーダーの人、本来はチームリーダーのレベルの人など、状況によってさまざまな人が務めます。
閑散期の場合は、正社員、契約社員、ベテランのアルバイトなど、本来は他の現場を任されてもいいくらいの人が務めますので、安心できます。
他方、引越し業者が極端に忙しい繁忙期には、経験の浅いスタッフがやむを得ず務めることがあります。
なお、11月~2月前半くらいまでは、閑散期であっても、サブリーダーの能力に気をつけてください。
というのも、この時期は、この後の繁忙期に備えて、現場で正社員や契約社員によるチームリーダーの育成がおこなわれることがあります。
通常は、チームリーダーとしての育成をおこなう前に、まずサブリーダーとしての育成をおこないます。
この間までは単なるスタッフだった者をサブリーダーとして現場で教育するわけですから、いくら正社員や契約社員による指導があるとはいえ、注意が必要です。