一人暮らし・単身者の場合、大手物流兼業業者がおこなっている単身パックを利用することができます。
これは、専用のボックスに荷物を積み込み、他のお客さまの荷物や一般の荷物と混載することでコストを削り、料金を安くするプランです。
単身パックは、一人暮らし・単身者にとっては、最も手軽で料金・費用・値段も安いため、引越しの際には、まず最初に検討するべきプランです。
単身パックは格安で引越しできる
単身パックは、極力コストを削っているため、料金・費用・値段は非常に安いです。
単身パックは、実質的には長距離混載便の一種です。
このため、長距離混載便と同様に、トラックのドライバーの人件費、トラックの燃料代、高速料金などの費用を他のお客さまと分担することで、料金を安く抑えることができます。
また、単身パックは、単受に荷物を運ぶだけの引越しであるため、余分なサービスがなく、その点でも、料金が安くなります。
ただし、単身パックには、これらのメリットがある裏返しとして、逆のデメリットもあります。
まず、単身パックは、10トン以上の大型のトラックに専用のカーゴ(BOX)に積み込んだ複数のお客さまの荷物を混載して運びます。
ということは、大型のトラックで引越しの荷物や貨物を常に運送している物流システムがある会社でなければできません。
このため、基本的には、このような物流システムを保有している大手物流兼業業者しか扱っていません。
ということは、いわゆる相見積もりは、大手物流兼業業者同士でしかできません。
ただし、東京大阪間などの大都市間に路線が限られますが、大手引越し専門業者でも単身パックを取り扱っている場合もあります。
また、梱包については、お客さまご自身でしなければなりません。
引越す荷物が少なめなら単身パックでも積みきれる
1つ当たりの単身パックの専用のボックスの容量は、引越し業者によりますが、だいたい2~4㎡程度です。
この容量では、冷蔵庫・洗濯機と数個のダンボール等の小型の荷物、布団程度の荷物であれば、十分に収まります。
つまり、たいていの一人暮らし・単身の荷物の量であれば、特に問題なく利用できます。
ただし、単身パックの専用BOXの1辺の長さは、せいぜい長くても1メートル強です。
このため、幅の広い家具は収まらない可能性があります。
例えば、組立て式のベッドの場合は、ベッドマットが入りませんので、単身パックの利用はできません。
折りたたみのベッドも、幅が1メートルを超えるため、単身パックを利用できません。
逆に、スチールラック・メタルラックのように分解できるものであれば、分解することで対応できます。
このような場合は、家具・大型家電製品のみの引越しも検討してみてください。
単身パックの利用の検討の前に処分・買い換えを検討
一人暮らし・単身の場合は、新居で新生活が始まることが多いと思います。
これを機会に、老朽化した荷物(特に家電製品)や不要な家具などを処分・買い換えすることも検討してください。
そうすることで、荷物が多めな場合であっても、単身パックを利用できるようになります。
なお、引越し業者によっては、有料で不用品の引取りサービスをおこなっている業者もあります(ただし、料金は地方自治体よりも高い傾向があります)。
特にリサイクル4品目や粗大ごみ・家具など、運ぶ手間がかかるものについては、手間が省けて便利です。
単身パック以外の見積もりも併せて検討
荷物が多めな場合は、単身パックの専用ボックスが2つ以上使わなければならない可能性があります。
この場合、通常の基本プランや長距離混載便を利用したほうが、結果的に安くなることもあります。
このため、併せて他のプランの見積もりも検討してください。
なお、すでに述べたとおり、単身パックは、実質的には長距離混載便の一種です。
この点、単身パックと長距離混載便のどちらであっても、引越し業者の対応やお客さまご自身がするべき準備は、あまり変わりまん。
このため、両者の条件は、非常に比較しやすいです。
ですから、単身パックの利用が難しいようでしたら、長距離混載便の利用も検討してみてください。
単身パックの料金・費用・値段はどこもほとんど一緒
単身パックは、どの引越し業者や物流会社も、やることは一緒ですので、サービスの差別化はできません。
ですから、どの会社を選んだとしても、サービスの質はほとんど変わりません。
また、作業そのものも極力標準化して無駄を省いていますし、利益もかなり薄いので、引越しの料金・費用・値段もほとんど一緒です。
念のため比較サービスや一括見積もりサービスを利用して料金・費用・値段を比較してみるべきではありますが、それほど違いは出ません。
ですから、値段の比較は一応するとして、あとは事故が起こった際に補償をしてもらいやすい、大手の会社を選ぶべきでしょう。