引越し作業を始める前には、引越し業者のチームリーダーと若干の打ち合わせをおこなうことになります。

この際、確認書へのサインを求められることがあります。確認書については、内容をよく読んだうえ、納得してサインしてください。

スポンサードリンク

引越し業者の免責事項を必ず確認する

引越し業者の中には、作業開始前に、お客さまに対して、確認書の確認とサインを求めるところがあります。

これは、主に業者の免責事項を確認してもらったうえで、その了解を求めるものです。

一般的には、見積もりの際に引越し業者の営業員から受けた免責事項の説明を再度確認するような内容となっています。

ただ、見積もりの際の確認事項と違う点は、見積もりの際の確認事項は、あくまで、引越し業者からの「今後のことについてのお願い」程度のものでしかありません。

これに対して、確認書の確認事項は、お客さまが「荷物についての約束をする」内容となっています(例:ダンボールの中に貴重品・危険品が入っていないこと)。

つまり、「確認書」という表現になっていても、一種の契約書のようなものである、ということです。このため、見積もりの際の確認とは意味が違います。

確認書の内容と見積書の内容とが違う場合は必ず「その場で」確認する

確認書の内容は、通常は、見積書や標準引越運送約款の内容とほとんど同じ内容となっています。

ただ、その内容は、上記のように、お客さまが引越し業者に対して約束や保証をする内容です。ですから、念のためよく確認をしてください。

なお、もし確認書の内容と見積書の内容が違っていた場合は、必ず「その場で」チームリーダーか営業員に確認してください。

一般的には、確認書と見積書の内容が大きく違うということは考えられませんが、仮に大きく内容が違っていた場合は、見積書よりも後にサインした確認書の内容が優先される可能性があります。

通常、確認書と見積書の内容が違うのは、単なる事務的なミスの場合がほとんどですが、中には意図的に違う内容としてお客さまにとって不利な契約内容とする悪質なケースもあります。

このため、確認書がお客さまにとって不利な内容となっていないどうかをよく確認してください。

確認書の作業開始時間が正確かどうかをチェックする

確認書には、作業開始時間を記入する欄があることがあります。これは、引越し業者が、お客さまから「作業開始が遅かった」というクレームがあった場合に備えるために記録するものです。

当然ながら、この欄には、実際にサインする時間を記入してください。引越し業者のスタッフがこの欄に時間を記入する場合は、間違いのないようにチェックしてください。

なお、引越し業者のスタッフが遅刻した場合は、そのスタッフによって、作業開始時間が誤魔化されることがあります。

作業開始時間は、作業の遅れが原因の場合の値引き交渉や補償の重要な証拠となります。このため、誤魔化されないように注意してください。

確認書には安易にサインせずにコピーを取っておくか最低限写真を撮っておく

確認書には、細かな文字(8ポイント程度)でいろいろと書かれていますので、安易にサインしてしまいがちです。

しかし、基本的には、確認書には、お客さまにとって有利なことは一切書かれていません。ですから、安易にサインしないようにしてください。

また、確認書は、引越し業者のスタッフが回収しますが、お客さまの控えがない場合がほとんどです。

このため、後になると、サインした確認書に何が書かれていたのかを確認ができません。

このままでは、事故があった場合の補償交渉で、「確認書にはこういうふうに書かれていてサインもあります」と、引越し業者から一方的に有利な主張(場合によっては捏造された内容)をされるリスクがあります。

ですから、サインする前に、複合式のプリンター、FAX、近所のコンビニなどを利用して、なるべくコピーを取っておいてください。