ダンボール等の小型の荷物を搬出し、休憩した後で、いよいよ家具の搬出作業が始まります。

家具の搬出・搬入は、引越しの作業の中でも、最も困難で、それだけ事故が起こりやすいものです。いわば、前半の引越し作業のハイライト・核心部分です。

ですから、他の作業以上に、特に注意してください。

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ハンガーケースへの洋服の梱包は引越し業者のスタッフの手の汚れに注意

休憩時間と前後して、引越し業者のスタッフが、洋服ダンス(ワードローブ)、パイプハンガー、ウォークインクローゼットの洋服(スーツ・ドレス・コートなど)をハンガーケースに梱包することがあります。

この際、汚れた手で洋服を扱ってしまい、洋服が汚れることがあります。

通常、引越し業者は、手袋をはめて作業しますので、あまり手が汚れることはありません。

ただ、夏の時期は、汗で手が汚れることがあります。

また、ベテランのスタッフほど、面倒臭がって手袋をはめないことがあります。このため、たまに引越し業者のスタッフの手が汚れていることもあります。

このような場合を考えて、「手が汚れていたら自由に水道を使ってください」と申し出て、やんわりと綺麗な手で梱包するように促してください。

家具や大型家電のキズの有無を引越し業者のスタッフと必ず確認する

家具や大型家電製品は、引越し業者が専用の梱包材で梱包して搬出します。

この際、拭き掃除(桐ダンス以外)をして、必ずキズの有無を業者のスタッフ(できればリーダーと)と確認してください。また、家電製品については、作動確認をしてください。

これは、後で家具にキズがついてしまった場合や家電製品に不具合・故障が生じた場合に重要となります。

なお、まれに梱包作業が原因で家具の塗装がはげることがあります。

具体的には、梱包材をかぶせる際に、家具の角に負担がかかってしまって、角から塗装がはげてしまいます。

特に古い家具や湿気がこもった部屋に置いていた家具(食器棚など)については、水分で塗装がはげやすくなっています。

通常、引越し業者のスタッフは、角の塗装が剥げないように配慮して梱包します。

ただ、慣れていないスタッフは、それに気づかずに作業することがあります。この場合は、塗装が剥げないかどうか、よく見ておいてください。

引越し業者の家具の分解作業は床のキズに注意

洋服ダンスやベッドなど、分解が必要な家具については、引越し業者が分解します。

この際、特に床にキズがつかないように、引越し業者に床を保護してもらってください。

金具との接触や、工具の落下などで、意外と床がキズつくことがあります。

特に分解できるほとんどのベッドは、連結部分が金具になっています。

ベッドは、分解する際に、どうしても金具を床に置かなければなりません。

このため、フローリングの部屋にベッドを置いている場合は、床を保護する養生用のマットや毛布などを敷いてもらって、床にキズがつかないようにしてください。

室内外ともに階段作業は事故が発生しやすい

一戸建ての2階からの荷物の搬出の場合や、古いマンション・アパート・団地・公営住宅からの荷物の搬出の場合は、階段作業に特に注意してください。

これらの階段は狭くなっていることが多いため、壁への接触による事故が発生しやすくなっています。

特に、冷蔵庫、洋服ダンス、本棚などの背の高い家具は、壁に接触しやすいので、キズに注意してください。

また、一戸建ての室内階段については、階段の手前の床と踊り場の床に注意してください。

この箇所は、階段とそこにつながる廊下の構造によっては、家具をいったん床に置くことになります。

この際、重い家具や冷蔵庫などは、そっと丁寧に置かないと、たとえ床を保護する養生用のマットを敷いていても、床にキズがついてしまうことがあります。