「引越し業者のスタッフは仕事ができそうなタイプなのに、なんでこんなに作業が遅いんだろう?」と思ったことはありませんか?

こんにちは。「引越しはお客さまと引越し業者の共同作業」という意識で作業に取り組んでいた、元引越し業者スタッフの管理人です。

引越し業者を利用したからといって、単に引越し業者に作業を丸投げすればいい、ということはありません。

どのプランであっても、すべての作業を引越し業者にまかせきりにすることはできません。

プランによって、作業の負担割合はことなりますが、いくら引越し業者とはいえ、お客さまの協力なしには引越しはできません。

逆にいえば、お客さまも引越し業者に協力することで、結果的には、高品質のサービスとなります。

このため、高品質なサービスを受けるには、お客さまによる搬入・搬出作業への協力が重要となります。

(※ここでいう「協力」とは、お客さまご自身が引越しの作業そのものを手伝うことではありません。これは、高品質なサービスにつながるどころか、サービスの質の低下につながります)

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引越し当日までに整理整頓を徹底する

整理された部屋

部屋からトラックまでスムーズに荷物を運べるようにする

引越し業者が荷物を搬出する際に、作業を早く終わらせるには、部屋や屋外のトラックまでのルートが十分に片付いているかが重要です。
このため、前日までに部屋の内外をできるだけ整理整頓しておいてください。

いくら荷物がダンボールに梱包されて、ある程度荷物が整理整頓されているとはいえ、雑然とした部屋での作業は、作業効率が落ちます。

特に玄関までのルート・廊下には、邪魔になるようなものは一切置かないようにしてください。

廊下に置いてもいい物は、ダンボールや小型の荷物など、最初に搬出する荷物だけです。その他の物は、置いてはいけません。

なお、家具だけの引越しの場合は、整理整頓されていないと事実上作業ができませんので、特に注意してください。

あまりにも散らかっていたり、部屋が整理されていない場合は、引越しそのものを断られる可能性もあります。

特に足元には何も置かない

また、ダンボールの運んでいる時は、引越し業者のスタッフは、ダンボールで視界が遮られるため、足元が見えなくなります。

このため、足元が整理整頓されていないと、スタッフの転倒や荷物の落下の原因となります。最悪の場合、壁紙や壁そのものが破損する可能性もあります

また、足元の荷物を踏みつけてしまうこともあります。ですから、床の整理整頓は必ずしておいてください。特に小さな子供のおもちゃなどに注意してください。

引越し当日は子供・ペットは実家・親戚・友人に預けておく

走る男児

スタッフとの接触事故に注意

引越しの作業中は、搬出・搬入作業ともに、なるべく子供やペットは現場に立ち会わせないようにしてください。

引越し業者のスタッフは、一部のやる気のないスタッフを除いて、お客さまには想像がつかないくらいのスピードで走りまわります。

また、荷物を運んでいる際は、荷物に意識や視点が集中するため、どうしても子供やペットに注意が向きません。

このため、子供やペットと接触することがあります。また、子供やペットは、よほど厳重に監視していないと、思わぬ行動に出ます。

このため、場合によっては、ケガなどの人身事故につながることもあります。

ただ、引越し作業にはお客さまの協力が必要です。子供やペットの監視だけをしてもらうわけにもいきません。

ですから、実家、親戚、お友達などに預けておくとよいでしょう。

引越し業者から確認・指示を求められたら的確に対応する

指をさす女性

作業中はたくさんの確認・指示が求められる

引越しの作業中は、搬入・搬出作業ともに、引越し業者からの確認・指示を求められます。

これは、どのプランでも同じことで、たとえおまかせプランであっても、(他のプランに比べて少ないものの)確認・指示は求められます。

例えば、搬出作業では、主に家具のキズの確認を求められます。これは、後でそのキズが引越しによるものでないことを確認する、重要な作業です。

このため、どの引越し業者もたいていは確認を求めます。

また、搬入作業では、主に家具・家財・ダンボールなどの引越し先(新居・卸地)・配置などの指示を求められます。

当然ながら、すべての引越し業者がこの指示を求めます。

的確な対応が引越しを早く終わらせるコツ

この際、これらの確認・指示に迅速・的確に対応できるかどうかによって、作業時間が左右されます。

特に、搬入作業での引越し先(新居・卸地)・配置の指示に対応できないと、大幅に時間が遅れる原因となります。

あまりイメージしにくいかもしれませんが、数10分単位、場合によっては1時間以上も無駄に時間がかかることがあります。

このため、引越し業者からの確認・指示の求めには、できるだけ迅速・的確に対応するようにしてください。

引越しでは事前に夫婦・カップルの意見を集約する

怒る女性

特に家具の配置を決めておく

夫婦やカップルでの引越しの場合で、男女両方が立ち会うときに問題となりやすいのが、家具の配置です。

つまり、家具の配置を巡って、男女で意見が対立することがあるのです。

この際、引越し業者としては、どちらか一方の意見を聞くわけにはいきませんので、意見を集約してもらわなければなりません。

ですから、なるべく事前に意見を集約しておいてください。

特に、家具については、日常的に使うものですので、意見が割れやすい傾向があります。

家具の配置には非常に時間がかかりますので、必ずあらかじめ決めておいてください。

ケンカはしない

特に、離婚・別居の引越しの場合は、意見が集約できずに、作業中にケンカに発展することもあります。

引越し業者としては、作業中にケンカされては作業ができなくなります。これは時間の無駄ですので、常に意見を集約するようにします。

少なくとも、ケンカはしないようにしてください。

また、逆に一方の当事者が現場に立ち会わない、というのも非常に困ります。その人の所有物をどうするのかについても、引越し業者が勝手に決めることができません。

不本意かもしれませんが、離婚・別居の引越しだったとしても、二人で立ち会うようにしてください。

まとめ

何度も述べますが、引越しは、お客さまと引越し業者の、いわば「共同作業」によっておこなわれるものです。

お金を払ったからといって、お客さまは何もしなくていい、というわけにはいきません。

かつて管理人は、ある六本木の有名なタワーマンションへの引越しのチームに入ったことがあります。お客さまは、いわゆる「おまかせプラン」を利用していました。

いざ搬入作業を始めよう、というときになって、「ちょっと遊びに行ってくる」と、お客さまが高級外車で出かけてしまいました。

結局、お客さまが帰ってくるまで2時間ほど作業になりませんでした。

たとえ最もサービスが充実している「おまかせプラン」だったとしても、お客さまがいないと、作業になりません。

ましてや、他のプランの場合は、より多くのお客さまのご協力があって、引越しの作業は成り立ちます。

結局、オプションがない基本プランでは、引越し業者がしてくれる作業は、いわゆる「力仕事」だけだと思ってください。

その他の作業は、お客さまご自身でおこなう必要がある、ということです。