押入れダンスは、2段~4段程度の引き出しがついた、押し入れに入るサイズのタンスです。
最近の住宅事情を反映してか、特にお若い方々が他のタンス(特に木製のもの)よりも好んで使う傾向があります。
最近のものは、ほとんどがプラスチック製ですが、古いものでは、木製や金属製のものもあります。
また、キャスターがついていることがあります。
通常は中身入りでも運べる
たいていの引越し業者であれば、押入れダンスのサイズであれば、中身入りで運んでくれます。
というのも、押入れダンスそのものは、他のタンスに比べて圧倒的に軽く、中身もたいていは衣類や布製品ですので重くありません。
このため、引越し業者としては、わざわざ中身を出してダンボールに詰め替えられても、運ぶ手間が増えるうえ、スペースも無駄になりますので、中身入りのほうが運びやすいのです。
ただ、たいていの押入れダンスはプラスチック製ですから、あまりに中身が重い場合は、タンスそのものが破損することがあります。
また、押入れダンスは意外に幅が広く、建物の廊下の幅によっては、壁に接触しやすくなります。事故を未然に防ぐという意味では、中身を空にして持ちやすくしたほうがいい場合もあります。
このため、引越し業者に中身入りでかまわないかどうかを確認してください。
中身入りの場合は重量物(本・書類)やおもちゃなどを出しておく
押入れダンスを中身入りで運んでもらう場合は、衣服などの布製品だけを入れてください。
たまに本や書類を押入れダンスに入れているお客さまがいらっしゃいますが、これでは、かなり重くなります。
このような場合、押入れダンスが破損してしまうことがあります。
ですから、重い荷物は出してしまって、別に梱包してください。
また、押入れダンスには、絶対に割れ物を入れないでください。
押入れダンスは、倒して(90度回転させて)運ぶことがあります。この際、割れ物が入っていると、割れてしまうことがあります。
特に、おもちゃが押入れダンスの中に入っていると、意外と簡単に壊れることがあります。これは、間にフェイスタオルや靴下などを挟んでもほとんど意味がありません。
このため、おもちゃは必ず出して別に梱包してください。
押し入れダンスはキャスターは折れやすい
押入れダンスには、キャスターがついているものもあります。
このキャスターは、そもそもトラックで運搬することを想定していません。
このため、キャスター付き、しかも中身入りで押し入れダンスをトラックで運んだ場合は、キャスターが折れることがよくあります。
このようなことがないよう、たいていの引越し業者は、押入れダンスのキャスターを外して運びます。
ただ、押し入れダンスのキャスターの付け外しには意外に時間がかかります。
このため、トラックのドライバーによっては、キャスターがついた状態でも問題なく運んでくれることもあります。
もちろん、キャスターが折れないように工夫して積み込む必要がありますので、これはベテランのドライバーの技術があってこその話です。
ただし、このようにキャスター付きで運んでもらった場合でも、念のため、搬入後にキャスターが折れていないかどうかをチェックしてください。
なお、押入れダンスのキャスターは、意外とよく紛失します。
このため、押入れダンスからキャスターを外して運んだ場合は、キャスターの紛失に注意してください。
古い押入れダンスは割れることも
古い押入れダンスは、経時劣化でもろくなっていることがあります。この場合は、中身入りで運ぶと割れることがあります。
特にプラスチック製の押入れダンスは、かなり割れやすい傾向があります。これは、古くなっているものもそうですが、新品であっても、意外に割れます。
また、金属の押入れダンスは、凹んだり歪んだりすることもあります。特に中身入りで運んだ場合は、大きく歪んでしまって、引き出しが開かなくなることすらあります。
なお、金属製の押入れダンスは、中身が空であったとしても、経時劣化やサビによって、簡単に歪んでしまうことがあります。