お客さまにとって、トラックは単なる輸送手段であり、あまり重要でないように思われがちです。
しかし、実は、トラックの外観からは、いろいろな情報を読み取ることができます。
このため、作業当日は、引越し元(旧居・積地)でトラックを確認してください。
台数・サイズ・事業者名・ナンバーからわかる引越し業者の特徴
搬出作業当日に引越し業者が来た場合、まず、トラックの台数とサイズが見積書に記載されたとおりかどうかを確認してください。
たまに作業当日にトラックの手配ができず、台数が少なかったり、サイズが小さい場合があります。
このような場合は、荷物が積み切れず、積み残しとなる可能性があります。
このため、積み込み作業が始まる前に、必ず支店や営業所に確認をして、積み残しがあった場合は引越し業者の負担で運んでもらうようにしてください。
次に、トラックの車体に記載されている会社名を確認してください。
車体に記載されている会社名が引越し業者の名前か、または系列会社の名前の場合は、あまり問題はありませんが、後述のとおり注意は必要です。
逆に、まったく関係のない会社の名前だった場合は、その会社は下請けの運送業者です。この場合、後述のとおり、サービスの品質が悪かったり、事故が発生したりする可能性があります。
さらに、トラックのナンバーが緑ナンバーや黒ナンバー(事業用)であるかどうかも併せて確認してください。
緑ナンバーや黒ナンバーでないトラックの場合は、運送業の許可を取得していない、いわゆる「モグリ」の業者の可能性があります。
直営店・系列会社のトラックは比較的安心できる
トラックが引越し業者のものであった場合、そのドライバーは、引越し業者の正社員・契約社員かベテランのアルバイトです。このため、荷物の積み込み作業に慣れています。
ただし、繁忙期には経験が浅いドライバーが運転していることがありますので、特にサイズが小さいトラックには注意してください。
一方、トラックが引越し業者の系列会社のものであった場合は、そのドライバーは、系列会社の正社員です。
引越し専門業者の系列会社の場合は、比較的積み込み作業にも慣れています。
他方、物流兼業業者の系列会社の場合は、ドライバーが積み込み作業に慣れていないときがありますので、注意してください。
下請け業者のトラックは事故に警戒する
トラックが引越し業者とはまったく関係ない業者のものの場合、そのトラックは下請け業者のものといえます。
このような場合は、室内の作業は引越し業者がおこない、トラックへの積み込みは下請け業者がおこなうことになります。そこで問題となるのが、下請け業者の能力・経験です。
多くの下請け業者のドライバーは、普段は貨物の運送をおこなっています。
このため、引越しの荷物の積み込み作業や、室内作業に慣れていないことがあります。
繁忙期では、まったく引越しの経験がないドライバーまで作業を担当することがあります。
このため、トラックでの荷降ろしの際の事故に注意してください。
レンタカーのトラックはロゴがあっても要注意
引越し業者は、繁忙期にレンタカーのトラックを使うことがあります
この場合、引越し業者によって、レンタカーをそのまま使う場合と、ロゴマークやブランドマークのシールを貼る場合があります。
特に後者の場合は、一見するとレンタカーには見えません。ただ、通常のレンタカーは、いわゆる「わナンバー」ですので、ナンバーを見れば見分けがつきます。
通常、引越し業者は、1.5トン~2トンサイズのレンタカーを使います。
このサイズのトラックは、引越し業者が使うトラックとしては最もサイズが小さいトラックですので、ドライバーになりたてのスタッフが運転しています。
ということは、そのスタッフは、ドライバーとしては経験が浅いことが多いです。このため、レンタカーのトラックのドライバーは、通常のトラックのドライバーよりも、事故の発生率が高い傾向があります。
ですから、特にレンタカーのドライバーの作業には、注意してください。