「冬の引越しって、寒くて大変そうだけど、実際のところどうなの?あと、料金・費用とか安いの?高いの?」と疑問に思っていませんか?

こんにちは。冬は雪が降る地方都市の引越し業者と、首都圏の引越し業者で勤務経験がある、元引越し業者スタッフの管理人です。

冬(11月・12月・1月・2月前半)は、引越しの件数が少ないため、料金は安めです(年末年始は別です)。

品質については、おおむね安定していて、高いレベルの品質が期待できます。

ただし、「繁忙期を間近に控えている」という冬の時期特有の事情によって、多少、サービスの品質が低下する可能性もあります。

また、地方によっては、雪や気温など、気候の影響も受けやすい時期でもあります。

なお、年末年始の引越しについては、「年末年始の引越しの料金・費用は割高?割安?―年末年始の引越しの特徴と注意点」をご覧ください。

また、2月後半からの引越しについては、「料金・値段が高いのに品質が低い―2月下旬・3月・4月中旬(繁忙期)の引越しの特徴と注意点」をご覧ください。

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1月~2月前半は格安で引越しできる

安さをアピールする引越し業者男性営業員

引越しの件数は11月~12月前半は普通・1月~2月前半は少ない

まず、お客さまが一番ご感心があると思われる、料金・費用についてです。

引越しの料金は、その時期に引越し業者が忙しいかヒマかによって、決まってきます。

そこで、冬の時期の引越し業者の忙しさですが、11月・12月は、極端に忙しいわけでもなく、かといって、ヒマというほどではありません。

もちろん、文化の日(11月3日)や勤労感謝の日(11月23日)と土日が連休になれば、引越しの件数は増えます。

参照:引越し業者が忙しい時期(繁忙期・ピーク)を避けるべき4つの理由

また、例年、12月前半から年末にかけては、極端に忙しくなります。

参照:年末年始の引越しの料金・費用は割高?割安?―年末年始の引越しの特徴と注意点

これに対し、1月から2月前半は、年末の需要が一段落し、かなり引越しの件数は少なくなります。

特に、冬休みが終わる1月後半から2月前半は、1年を通じて、最もお客さまからのご依頼件数が少ない時期です。

1月から2月前半は引越しの料金・費用が安い

以上のように、引越し業者の忙しさは、11月~12月前半は普通、1月~2月前半はヒマ、ということです。

このため、引越しの料金・費用は、11月~12月前半は普通、1月~2月前半は安い、ということになります。

特に、1月~2月前半は、1年のうち、最も安い値段で引越しができる時期のうちのひとつです。

管理人としては、値段を安くするという意味では、1月~2月前半がオススメの時期です。

高校・大学の冬休み期間中はサービスの品質に注意

緊張する高校生

サービスの品質は引越し業者が「忙しい=低い」「ヒマ=高い」

次に、サービスの品質についてです。

引越しのサービスの品質は、料金・費用と同じように、その時期に引越し業者が忙しいかヒマかによって、決まってきます。

引越し業者が忙しい時期は、引越しの件数が多いため、それぞれの現場に、均等にチームリーダー=能力が高いスタッフを配属しなければなりません。

そして、足りないスタッフは、アルバイト・派遣社員で揃えます。

ですから、引越し業者が忙しい場合は、引越し業者のチーム全体の平均的な能力は低くなります。

逆に、引越し業者がヒマな時期は、引越しの件数が少ないため、普段はひとりで現場を回しているチームリーダーレベルのスタッフが、何人も同じチームに配属されることがあります。

1月~2月前半は引越し業者の「ドリームチーム」が期待できる

忙しさという点では、11月~12月前半は普通のため、サービスの品質も高くもなければ低くもない、という程度です。

逆に、1月~2月前半は、引越し業者がヒマなため、サービスの品質は極めて高くなります。

例えば、4人のチーム編成で、正社員1人、契約社員2人、アルバイト(普段は小規模な現場のチームリーダー)1人、という「ドリームチーム」になることもあります。

おそらく、これほど能力が高いチーム編成となるのは、1月~2月前半の平日か、6月の平日くらいでしょう。

ですから、1月~2月前半は、チーム全体の能力が高く、無事故・短時間での作業も期待できます。

引越し業者による高校生・大学生の「OJT」に注意

ただし、1点だけ、冬の引越しの品質での注意点があります

この時期は、これから来る繁忙期に備えて、現場で、社員・スタッフ・アルバイトの教育がおこなわれることがあります(いわゆるOJT・オンザジョブトレーニングのこと)。

特に、高校や大学が冬休みに入ると、やる気がある高校生・大学生のアルバイトの「仕込み」が始まります。

このため、「見習いチームリーダー」がチームを取り仕切ることがあります。

OJTとはいえ品質はそれほど下がらない

もっとも、OJTだからといって、大幅にサービスの品質が下がることはありません。

引越し業者によって、チームリーダーの教育方法はさまざまですが、冬の時期は、通常は、同じチームに教育担当者が配属されます。

当然ながら、この教育担当者は、引越し業者のベテランのスタッフです。

また、実際にOJTを受ける高校生・大学生も、引越し業者(特に教育担当者)から見込まれるだけの、やる気があり、経験も積んでいます。

ですから、よほど困難な状況でもない限り、事故になるようなことは、まずありません。

ただし、一人暮らし・単身の引越しの場合は、教育担当のベテランスタッフが同じチームに配属されないこともありますので、注意してください。

雪が降ったら荷物・建物の破損・汚れや家電製品の故障に注意

転倒

雪が降ると転倒のリスクが格段に上がる

地域によっては、冬の時期は、雪が降ることがあります。

雪が降った場合でも、交通機関が麻痺するほどの大雪でもない限り、引越しは中止や延期にはなりません。

ただ、雪が降っている状態で引越しをした場合、引越し業者スタッフの転倒によって、荷物が破損する可能性が高くなります。

これは、雪国でない場合はもちろんのこと、雪国であっても、普段よりも転倒のリスクは上がります。

管理人はかなり雪深い雪国の生まれ・育ちで、雪国の引越し業者での勤務経験がありますが、その経験でも、雪が降った日の引越しは、非常に慎重になります。

特に、雪が降ったばかりの状態よりも、翌日の朝など、地面が凍った状態や、若干溶け出した状態が、最も危ない状態です。

床・畳・壁の汚れに注意

また、雪が降った場合、特に新築の建物では、床・畳や壁の汚れに注意が必要です。

凍っている雪は、溶けている雨とは違って、引越し業者のスタッフの制服に、すぐには吸収されません。

このため、特に寒い日は、雪の塊が床・畳に落ちたり、壁に付着したりします。

この際、汚れが雪に付着していると、床・畳・壁が汚れてしまいます。

また、雨と同じように、雪そのものが家具に付着することによって、汚れとなることもあります。

これは、桐ダンスや桐箱のように、特に水分に弱い家具の場合は、注意が必要です。

もっとも、雪が降っている状態で、桐ダンスや桐箱を梱包せずに運ぶことはないでしょうが。

小型の家電製品は必ずダンボールに梱包する

雪が家電製品に付着した場合、雪が溶けるまえに拭きとってしまえば、故障することはまずありません。

逆にいえば、雪が付着しているのに気づかずに、そのまま家電製品を放置してしまうと、雪が溶けて、水分が内部まで浸透することもあります。

こうなると、水分が入り込む場所によっては、故障の原因となります。

このため、ダンボールに入るような小型家電製品は、なるべくダンボールに入れて梱包するべきです。

「雪国でない地域」の雪は移動時間が増える

大雪

特に普段雪が降らない地域こそ注意

雪による道路事情や交通機関の影響は、雪国の場合は、ほとんどありません。

せいぜい、振り始めの1日目に、あるかないか、という程度です。

逆に、普段は冬に雪が降らない地域の場合は、非常に大きな影響がでます。

特に、トラックのドライバーが雪道の運転に慣れていないと、大幅な遅刻の原因となります。

最悪の場合、交通事故となり、引越しどころではなくなってしまいます。

このため、大雪となった場合の引越し業者の対応は、見積もりの際に、よく営業員に確認してください。

具体的には、大雪が原因で日程を延期した場合やキャンセルした場合のキャンセル料などです。

冬の引越しでは必ず防寒着を用意する

寒がる主婦

「温かい部屋」での引越しはできない

冬の時期の引越しの場合、特に寒さに注意が必要です。

冬の引越しでは、「温かい部屋」での引越しはできません。

例えば、エアコンが荷物の場合は、作業開始早々に取り外されますので、使えません。

また、石油ストーブも、事前に空焚きをしておかなければなりませんので、これも使えません。

参照:必ず空焚きして灯油を使い切る―引越しでの石油ストーブの準備・注意点

また、エアコン付きの部屋で、エアコンが荷物でない場合や荷物でない石油ストーブ・ハロゲンヒーターなどがある場合であっても、ドアを開放します。

このため、室内の気温は、かなり寒くなります。

うっかり防寒着を梱包しないこと

このような状態で長時間過ごすことになるため、当日着る防寒着(コートなど)は必ず用意してください。

風がないぶん、室内の体感温度は外気よりは温かいですが、それでも何時間も耐えられるものではありません。

よくありがちな話ですが、引越し業者のスタッフやお客さまご自身が、間違って、お客さまが当日着る防寒着まで梱包してしまうことがあります。

このため、あらかじめ着ておくなどして、運ぶ荷物とは別にしておいてください。

まとめ

雪国出身の管理人としては、冬の時期の引越しは、特に難儀な感じはしません。

むしろ、雪が降るくらいの気温のほうが、走り回って熱くなった体には、心地よいくらいでした。

ただ、大雪だけは困ったものです。

本文でも言及したとおり、荷物や建物の損壊・汚れの事故のリスクが上がります。

また、交通渋滞や、想定外の雪かきなど、とにかく引越しが遅れる要素が格段に増えます。

このため、冬の引越しでは、なるべく時間に余裕をもたせたスケジュールにするべきです。